個人市・県民税の納税の方法(普通徴収と特別徴収)
個人市・県民税の納税方法は、普通徴収と特別徴収の二つがあり、そのいずれかによって納税することになります。
普通徴収
普通徴収とは、事業所得者などの市・県民税を納税通知書によって市から納税義務者に通知し、納付書や口座振替などで納税する方法です。
通常の納期
普通徴収は通常、6月、8月、10月、翌年1月の4回の納期で納税します。納期限は各月の末日で、末日が土曜日または日曜日の場合は翌営業日となります。当該年度に課税された市・県民税が対象です。
随時の納期
過去の所得が判明し、過年度分の市・県民税が課税されたときは、随時に納税します。納期限は納税通知書が送付された月の末日までで、末日が土曜日または日曜日の場合は翌営業日となります。
随時の納期の場合は、口座振替することができません。納付書やPay-Bで納税することになります。
特別徴収
特別徴収とは、納税義務者の代わりに給与の支払者や年金の支払者が、納税義務者の給与等から天引きした市・県民税を納入する方法です。給与の支払者や年金の支払者を特別徴収義務者とよんでいます。
原則、納税義務者の希望で特別徴収から普通徴収に切り替えることはできません。
給与所得からの特別徴収
給与所得者の市・県民税は、特別徴収税額通知書により、市から給与支払者を通じて通知され、給与の支払者が毎月給与の支払の際にその人の給与から税金を天引きして、特別徴収義務者が代わりに納入します。
給与所得者の特別徴収は、6月から翌年5月までの12か月で納入することとなっています。
年の途中で退職した場合の徴収
毎月の給与から市・県民税を特別徴収されていた納税義務者が退職により給与の支払を受けなくなった場合には、その翌月以降に特別徴収をすることができなくなった残りの市・県民税額は、次のように納税することとなります。
- その納税者が新しい会社に再就職し、引き続き特別徴収されることを申し出た場合
→ 特別徴収の継続 - 6月1日から12月31日までの間に退職した人で、残税額を支給される給与や退職手当などからまとめて特別徴収されることを申し出た場合
→ 一括徴収 - 翌年1月1日から4月30日までの間に退職した人で、1に該当しない人の場合
→ 一括徴収 - 1から3に当てはまらない場合
→普通徴収
年の途中で就職した場合の徴収
普通徴収で納税通知書を通知された納税義務者が、年の途中で就職した場合、給与からの特別徴収に切り替えることができる場合があります。就職した事業所の給与担当者に問い合わせてください。
なお、納期限を過ぎたものと随時の普通徴収分は特別徴収に切り替えることができないので、納税義務者本人が納税する必要があります。
公的年金からの特別徴収
公的年金にかかる所得がある人で、要件を満たしている人は、公的年金から市・県民税が特別徴収されることとなります。
対象となる人
以下のすべての要件に該当する人は、公的年金にかかる市・県民税は公的年金からの特別徴収となります。対象とならない要件に当てはまらない限り、公的年金からの特別徴収を普通徴収に切り替えることはできません。
- 公的年金にかかる市・県民税が課税されている人
- 該当年度の4月1日現在65歳以上で、公的年金の老齢基礎年金などの支払を受けている人
- 公的年金から介護保険料を特別徴収されている人
対象とならない人
以下の要件のうち、いずれかに該当する人は公的年金による特別徴収の対象になりません。
- 老齢基礎年金などの金額が18万円未満の人
- 市の介護保険料が公的年金から特別徴収されていない人
- 特別徴収される税額が老齢基礎年金などの金額を超える人
- 年度の途中で、周南市から転出された人
- 所得税、介護保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、市・県民税の合計額が、特別徴収の対象になる年金の受給額を超える場合
また、公的年金から特別徴収されている人でも、年度途中に申告等で市・県民税が還付になり、公的年金からの特別徴収が停止した人は、翌年度の4月、6月、8月は公的年金からの特別徴収に該当しない場合があります。
公的年金から特別徴収される税額の算定方法
公的年金からの特別徴収は年金支給月の4月、6月、8月、10月、12月、翌年2月の6回で徴収されます。4月、6月、8月支給の公的年金から特別徴収される税額は、市・県民税の課税決定が6月にされることから、前年度の年税額を元に計算します。この4月、6月、8月に特別徴収される税額を仮徴収税額と言います。市・県民税の課税決定した税額から、仮徴収税額を引いた残りの3分の1ずつを10月、12月1翌年2月支給の公的年金から特別徴収します。この10月、12月、2月に特別徴収される税額を本徴収税額と言います。
仮徴収税額 | 本徴収税額 | ||||
4月 | 6月 | 8月 | 10月 | 12月 | 2月 |
(前年度分の年税額×2分の1)×3分の1 | (年税額-仮徴収税額)×3分の1 |
納税通知書には当該年度の公的年金から特別徴収される税額のほか、翌年度の4月、6月、8月支給の公的年金から特別徴収される仮徴収税額を記載しています。