今月から市長エッセイ欄をいただき、日々の想いを綴ることになりました。よろしくお願いいたします。
私は県議時代から人との出会いを大切にし、その人から頂く知識やつながりを活動の糧としてきました。これまでに頂いた名刺は大変な数となりますが、なかでも忘れられない一枚があります。18年前、山口市のある男性から頂いたものです。裏面に次のような言葉が書かれていました。
子育て四訓
1.乳児はしっかり肌を離すな
2.幼児は肌を離せ 手を離すな
3.少年は手を離せ 目を離すな
4.青年は目を離せ 心を離すな
当時、私は子育てや教育に大きな課題を感じていましたので、子どもや若者との適切な距離感を示したこの言葉は大変衝撃的でした。
「どなたの言葉ですか」
「山口市の教育者の方が作られたものです。ご紹介しましょう」
会話がはずみ、その後お会いする機会を得る事ができました。
「ぜひ、私にもこの四訓を使わせていただけないでしょうか」
先生は優しく微笑んで快諾してくださいました。
人の一生において妊娠から出産、育児、保育、教育は一大事業です。それぞれの段階に応じて「寄り添う」内容や方法も考えなければなりません。知恵の出しどころということです。
私はその知恵を、この「子育て四訓」からと心掛けています。