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市長コラム

令和4年度施政方針

印刷用ページを表示する更新日:2022年2月22日更新 <外部リンク>

はじめに

施政方針

本日ここに、令和4年度予算案をはじめ、関係諸議案のご審議をお願いする市議会の開会にあたり、私の市政運営に臨む所信を申し上げ、議員並びに市民の皆様のご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

令和2年1月に、国内で最初の新型コロナウイルス感染症の患者が確認されてから、丸2年が経過しました。

現在、オミクロン株による感染が世界的に拡大しており、山口県におきましても、2月1日から2月20日まで県内全域に「まん延防止等重点措置」が適用されました。

市民の皆様をはじめ、事業者の皆様におかれましては、感染予防対策にご理解とご協力をいただいておりますこと、心から感謝申し上げます。

また、長期にわたり、新型コロナウイルス感染症に対し、最前線で懸命に奮闘されている医療機関とその関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

市議会におかれましても、様々なご理解とご協力をいただいておりますこと、自らも積極的に感染予防に努められておりますことに敬意と感謝を申し上げます。

2月から、高齢者を対象とした3回目のワクチン接種を開始しました。

新たに対象となりました5歳から11歳の子どもたちへの接種とあわせて、安全で円滑な実施に努めてまいります。

未だに感染の収束は不透明ですが、市民の皆様の生命と暮らしを守るため、これまでの経験をしっかりと生かし、全力を尽くしてまいりますので、市民の皆様におかれましても、引き続き、基本的な感染予防対策の徹底をお願い申し上げます。

現在、世界は「持続可能な開発」宣言を具体的にSDGsの17のゴールと169のターゲットとして掲げ、2030年までの達成を目指しています。

気候変動やエネルギー問題、食料危機など、人類を取り巻く環境は深刻さを増していますが、こうした困難を乗り越えようと、既に世界中の企業が様々な取り組みを始めています。

これまでの株主利益を第一とする姿勢を省みて、企業の社会的責任を問うCSRが生まれ、その後、21世紀に入り企業の長期的成長を、環境・社会・ガバナンスに求めたESG経営が提唱されるようになりました。

そして、近年では、「あなたの会社は何のために社会に存在するのか」、「あなたはなぜそこで働くのか」という、企業の存在意義そのものを問うパーパスの概念が急速に広まり、各企業が経営哲学の転換を行っています。

我が国を代表する多くの企業もパーパスを掲げ、パーパス経営のもとで持続可能な社会をつくる「責任ある一員」に徹する姿勢を鮮明にしており、社会もこうした企業の動きに賛同し、協力する時代が訪れています。

私たちの地域社会においても「持続可能性」の問題は、人口減少や地域の萎縮という極めて厳しい現実となって押し寄せてきています。

私は、このような時代の流れに、行政は俊敏であるべきだと考えています。

そこで、このたび本市では、市政推進の心がけとしてのパーパスを、「2050年を乗り越えられる周南市になる」とすることといたしました。

2050年を取り上げるのは、世界がカーボンニュートラルを目指す年であること、日本の総人口が1億人を切り、周南市の人口もこのままでは約10万2千人になると予測されている年だからです。

まずはこの節目の年まで、人口減少を少しでも鈍化させ、地域、経済の萎縮を抑え、活力と品格のある、選ばれ、住み続けられるまちづくりを、根気よく勇気を持って実行していくことが何より必要と考えています。

「それは2050年を乗り越えるためのものになりますか」、「それは2050年を生きる市民のためになりますか」と、28年先を見据えた長期的な視点から一つ一つの施策を精査し、パーパスに即した「施策の束」として展開することで、市民の皆様と一緒に周南市の未来を組み立ててまいりたいと考えています。

議員並びに市民の皆様におかれましては、今を預かる世代としての賢明なご判断をもちまして、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

それでは、令和4年度の取り組みについて、「第2次周南市まちづくり総合計画後期基本計画」を構成する、3つのまちづくりの基本的な視点に従って、順次ご説明をさせていただきます。

市民に寄り添う~ひとづくり・暮らしづくり~

1つ目の基本的な視点「市民に寄り添う~ひとづくり・暮らしづくり~」について申し上げます。

私は、「市民の皆様と分かり合える市政」の実現のため、市民の皆様に寄り添うことを常に意識して市政運営に臨んでいます。

令和4年度の市政は、パーパスを掲げることにより、市役所の存在意義をかけた新しい時代に入ることになります。

ますます市民の皆様に寄り添い、相互理解のもとで信頼関係を築いていくことが重要と考えています。

市長として、持続可能性の切迫した状況を正面から受け止め、今を預かる世代、将来を担う世代の双方の立場を尊重して、まちづくりを進めます。

それでは、この視点に基づく4つのプロジェクトについて、順次申し上げます。

みんなで子育て応援プロジェクト

1つ目は、「みんなで子育て応援プロジェクト」についてです。

妊娠・出産、子育て期における保護者の気持ちに寄り添い、安心して子育てができる環境を整備することで、子どもたちの健やかな成長を「まちぐるみ」で応援し、「子どもたちが笑顔で暮らすまち」、「子育ての幸せがあふれるまち」を目指します。

妊娠届の受理から、出産、子育て期までのワンストップ相談対応を行う「こども・子育て相談センター」では、保健師や助産師等の専門職員が、産前・産後の妊産婦や乳児のケアを充実させるとともに、地域の子育て支援拠点と連携し、子どもの成長段階に応じた悩みや不安を適切にサポートします。

現在、妊婦一般健康診査に対し、14回分の助成を実施しています。令和4年度からは、出産リスクの高い多胎妊婦に対して、新たに5回分の助成を追加することで、母子共に安心で安全な出産を迎えるための支援に取り組みます。

コロナ禍において、感染症による様々な不安を抱えながらも出産された方を応援するため、10万円の新生児臨時特別給付金を支給します。

発達が気になるお子さんへの早期介入と適切な支援を行うため、発達相談会、発達支援学級の開催数を拡充し、早期支援に向けた取り組みを進めます。

多様化する保育ニーズに対応し、良好な幼児教育・保育の環境を確保するため、第二保育園・尚白保育園の民営化など、公立保育所の再編整備を着実に進めます。また、看護師などの専門職の配置を支援することにより、安心して子どもを育てることができる環境を確保するとともに、研修のオンライン化など、保育所等におけるICT化を進め、保育士等の業務負担の軽減を図ります。

こども局に幼児教育センターを設置し、幼児教育・保育の更なる質の向上を図るとともに、小学校教育との円滑な接続を強化します。

ひとり親家庭の自立を支援するため、これまでの窓口相談に加え、新たにオンラインでの相談を開始するとともに、就業支援専門員を配置することで、子育て・生活・就業等に関する相談にきめ細かく対応します。

輝く子ども育成プロジェクト

2つ目は、「輝く子ども育成プロジェクト」についてです。

全ての子どもたちが、変化の激しい社会の中、希望を持って、力強く生きていけるように、「生き抜く力」を社会全体でしっかりと育むとともに、生まれ育った環境で将来が左右されず、学び、チャレンジできるまちづくりを進めます。

GIGAスクール構想を推進するため、オンライン学習環境の充実や学力向上に向けた学習総合支援システムの更なる有効活用、ICT教育アドバイザーの拡充などに取り組みます。

児童生徒を取り巻く様々な課題の解決や緊急時に迅速かつ適切な支援を講じるため、県の補助により配置している6名のスクール・ソーシャル・ワーカーに加え、新たに本市独自にスクール・ソーシャル・ワーカーを配置し、相互に連携することで、学校・家庭を支援する体制を強化します。

学校における働き方改革を推進するため、補助業務を行う教員業務支援員や専門的知識・技能を有する部活動指導員の配置を継続することで、教職員が子どもたちとしっかり向き合える環境づくりに努めます。また、学校図書館司書及び学校図書館指導員の配置を拡充し、読書活動の推進と学習支援の充実を図ります。

子どもたちが安心安全で快適な学校生活を過ごせるように、「周南市学校施設等長寿命化計画」を踏まえた学校施設の改修を計画的に進め、外壁や屋上防水の改善を図るとともに、引き続き、トイレの洋式化に取り組みます。

通学時の交通事故から子どもたちを守るため、今後5年間で、舗装の改修や防護柵等の交通安全施設の整備など、安全対策に重点的に取り組みます。

市民を守る防災・減災プロジェクト

3つ目は、「市民を守る防災・減災プロジェクト」についてです。

令和2年度に策定しました「周南市国土強靭化地域計画」に基づく取り組みを強化し、国や県と連携を図りながら、防災・減災対策に取り組みます。

現在、県で見直しが行われている、想定最大規模の高潮浸水想定を基に、浸水被害に備え、的確かつ迅速な避難行動ができるよう、高潮ハザードマップを改訂するとともに、Web版ハザードマップの機能を高めます。また、市が管理する準用河川について、計画的に改修や浚渫を進めるほか、農村地域の防災力向上を図るため、防災重点農業用ため池ハザードマップの作成や利用されていないため池の廃止工事等を実施します。

大規模地震等の発生に備え、大規模盛土造成地として抽出されている既存宅地15地区の調査を実施し、住宅地や周辺公共施設等の防災・減災を進めます。

災害時における避難所施設の停電対策として、市民センター等に、燃料電池自動車・電気自動車を非常用電源として活用できる給電設備の整備を進めるとともに、給電可能な車両を確保します。

消防緊急通信指令システム及び多重無線システムの更新を進め、消防通信指令体制の強化を図り、市民の皆様の安心安全を確保します。

「周南市橋梁長寿命化修繕計画」に基づき、引き続き、橋りょうの維持管理に努めるとともに、現在、架け替え中の古川跨線橋についても、鉄道事業者等と連携し、一日も早い完成を目指します。

安心安全実感プロジェクト

4つ目は、「安心安全実感プロジェクト」についてです。

身近な暮らしの危険や不安を解消し、子どもから高齢者まで、誰もが安心安全に暮らせるまちづくりを推進します。

野犬対策については、「周南地域の野犬問題に関する連絡協議会」を軸に、県、警察と連携して取り組んでまいります。引き続き、「しゅうなん通報アプリ」の活用や大型捕獲檻の設置、草刈りの実施に加え、夜間パトロールを強化するなど、効果的な対策を推進します。

社会問題となっている空き家の発生を抑制するため、危険な空き家の解体工事やリフォームに対する補助制度を創設するほか、専門的な知識を有する民間事業者と連携して空き家情報バンクの更なる充実を図るなど、市内全域において新たな空き家対策に取り組みます。

犯罪被害に遭い、苦しい思いをされている方々に寄り添うため、犯罪被害者等支援条例の制定や経済的支援、犯罪被害者等支援に関する総合的相談窓口の設置など、犯罪被害者等の支援に向けた取り組みを進めます。

高齢者の外出を支援するため、令和3年10月から開始したバス・タクシーの運賃助成を継続して実施します。

北部地域の医療体制確保に向けた取り組みを進めます。これまで常勤医が不在となっていた国民健康保険鹿野診療所に、令和4年4月、新たに常勤医が就任します。北部地域の診療体制の充実を目指すとともに、オンライン診療の本格実施に向けた検討も始めます。

2 シビックプライドを育む~まちづくり~

次に、2つ目の基本的な視点「シビックプライドを育む~まちづくり~」について申し上げます。

私は市長就任以来、「誇りと品格と知性のあるまちづくり」を目指してまいりました。

その大きな柱の一つである徳山大学は、来たる4月1日、公立大学法人周南公立大学として開学することとなりました。

公立化を追い風として、様々な分野でインテリジェンスを生かした我がまちならではのまちづくりを進めるとともに、本市のキャッチコピーでもあります「ここから、こころつながる。周南市」のもと、市民の皆様をはじめ、関係人口の皆様に、「このまちに住みたい」、「訪れたい」と思われるように、シビックプライドを育む施策を展開してまいります。

それでは、この視点に基づく3つのプロジェクトについて、順次申し上げます。

住みたい・訪れたいまち創造プロジェクト

1つ目は、「住みたい・訪れたいまち創造プロジェクト」についてです。

周南公立大学は本年4月、一期生を受け入れ、2年後の看護学科や情報科学部の新設に向けた準備も本格化することになります。また、大学の持つ「知の力」を「地域の成長エンジン」として実装することとなり、市民の皆様や地元産業界からの大きな期待を背負っての船出となります。市民の皆様、地域、地元企業、行政・教育機関などとの連携を積極的に図り、大学を生かした「誇りと品格と知性のあるまちづくり」を進めます。

徳山下松港は、2月10日に開港100周年を迎えました。本市の宝である港の百寿を市民の皆様と祝い、まちの発展と私たちの暮らしを支えてきた港の歴史や重要性についての理解を深め、次の世代を担う子どもたちに引き継いでいくため、関係団体等と一緒に記念事業を実施することで、港に対する愛着や誇りを醸成します。

シティプロモーションでは、「関係人口100万人ネットワーク」の核となる「周南市こころつながる応援隊」や「周南市ファンクラブ」への加入を促進し、関係人口の拡大を図るとともに、地域が抱える様々な課題に対して、力を貸していただける仕組みづくりを進めます。

「日常をときほぐす観光」のモデル地区となる鹿野地域の「観光振興プラン」を令和3年度中に策定し、地域の方々と連携して具体的な取り組みを展開します。また、本市の持つ様々な地域資源の発掘に努め、特設Webサイト等を通じて積極的な発信に努めます。

徳山動物園のリニューアル事業を引き続き推進し、南園エントランスなどの整備のほか、北園では野鳥ケージの建設工事に取り組みます。また、動物園の教材用動画と各学校のICT教育環境を活用することで、子どもたちが、命の大切さや動物園の取り組みについて学ぶ機会を拡充します。

周南市美術博物館では、特別展覧会などの開催を通じ、質の高い芸術に触れる機会を提供しています。令和4年度は、本市出身の画家で、当館の名誉館長でもあった宮崎進の生誕100年を記念した特別展覧会を開催し、画家としての足跡や業績などを広く紹介します。

地域づくり活動や生涯学習の拠点となる市民センターの整備を計画的に進めます。和田支所・市民センターについては、暫定的に旧和田中学校を拠点として活用するほか、菊川支所・市民センターをはじめとする他の市民センターについても、順次計画的な整備を進めます。また、現在18団体が「地域の夢プラン」を策定しており、活力あるコミュニティづくりが広がりを見せています。引き続き、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる地域づくりに取り組みます。

本市のスポーツコンベンションの拠点施設である周南緑地において、PFIによる施設整備や維持管理・運営を行うため、引き続き、令和5年度のPFI事業の導入を目指し、本事業を担う民間事業者の選定手続き等を進めます。また、西緑地における大賀ハス池の浚渫工事や遠石緑地における樹木の剪定等、適正な管理を実施します。

公園施設の老朽化が進行していることから、計画的に公園施設の長寿命化を図るため、「公園施設長寿命化計画」を見直し、適正な維持管理に取り組みます。

暮らしやすいコンパクトなまちづくり推進プロジェクト

2つ目は、「暮らしやすいコンパクトなまちづくり推進プロジェクト」についてです。

いつまでも安心して暮らすことのできる自立した地域社会を実現するため、中心市街地の賑わい創出や良好な住環境の整備等に取り組み、市民の皆様が日常生活において利便性や快適性を実感していただけるようなまちづくりを推進してまいります。

「周南市立地適正化計画」に基づき、都市機能や居住の集積を図り、都市の魅力を高め、利便性が高く、活力ある都市拠点を形成する取り組みを、引き続き進めます。

徳山駅前地区市街地再開発事業については、令和4年度に駅前棟の完成が予定されています。令和5年度のグランドオープンに向けて、周辺の老朽化したアーケード撤去の支援や市道整備等を行い、安心快適な歩行空間の形成に努めます。また、徳山駅周辺の公共施設については、官民連携により民間事業者のノウハウや創意工夫を活用した一体的な維持管理を行い、良質な景観形成や憩いと賑わいのある空間の創出に取り組みます。

土地の高度利活用を図る区画整理事業については、久米中央地区は令和4年度に事業を完了する予定です。また、富田西部第一地区についても、概ね工事を終えており、事業完了に向けた手続きを進めます。

道路インフラについては、野村一丁目7号線や中開作線の一部工事に着手するほか、臨海部と国道をつなぐ中溝線についても、着実に事業を進めるなど、企業活動や市民生活に密着した幹線道路、生活道路の整備に取り組みます。

迅速で効率的な市道の維持管理に向け、民間企業との共同開発による道路メンテナンス支援アプリを新たに導入し、既存の「しゅうなん通報アプリ」とも連携しながら、市と施工業者の情報伝達を円滑にすることで、市道の適切な管理に努めます。

持続可能な中山間地域づくりプロジェクト

3つ目は、「持続可能な中山間地域づくりプロジェクト」についてです。

中山間地域にお住まいの皆様が、安心して誇りを持って暮らし続けられる地域づくりを進めます。

北部地区の持続可能な生活圏の形成に向けて、「徳山北部拠点施設整備基本計画」に基づき、須々万地区に拠点施設を整備します。令和4年度は、用地取得に向けた取り組みを着実に進め、早期の供用開始を目指します。

移住希望者の住居を確保するため、市が所有する遊休住宅を活用し、移住の促進を図ります。また、若い世代の移住者に対しては、地域在住の同世代による相談体制を構築するなど、移住者に寄り添う受入体制を強化します。

中山間地域における生活交通の維持・確保を図るため、引き続きコミュニティ交通を運営し、本年4月より、八代地区から須々万方面への運行を追加します。

圃場整備などの計画的な農業基盤の整備により、営農の省力化や担い手への集積・集約化等を図り、持続可能な農業を目指します。

大津島において、移動販売による買い物支援を行うとともに、身近な暮らしを守る取り組みを着実に進めます。

周南の強みを活かす~産業づくり・行財政基盤づくり~

次に、3つ目の基本的な視点「周南の強みを活かす~産業づくり・行財政基盤づくり~」について申し上げます。

本市は、豊かな自然、文化、歴史、県内一の出荷額を誇るコンビナートなど、豊富な地域資源を有しています。

先人が築かれてきたこれらの素晴らしい財産は、本市の持続可能な発展を支え続けています。

現在、脱炭素化やデジタル化など、社会情勢は急速に変化していますが、本市が強みとしている多くの地域資源を最大限活用することで、将来にわたって持続可能なまちづくりを進めてまいります。

それでは、この視点に基づく3つのプロジェクトについて、順次申し上げます。

地域経済を支える産業力強化プロジェクト

1つ目は、「地域経済を支える産業力強化プロジェクト」についてです。

国の2050年カーボンニュートラル宣言以降、国内外のあらゆる分野において、脱炭素化に向けた動きが加速しています。

本市においても、このたび「周南市脱炭素社会形成取組指針」を策定しました。

公共施設のLED化や電気自動車の公用車への導入を促進するとともに、環境負荷の少ない住宅や電気自動車等の導入費に対する補助制度の創設、市有施設の省エネ診断、各種普及啓発事業などを実施します。

加えて、次世代エネルギーの利活用を推進するため、水素エネルギーについては、水素関連製品等の研究開発に対する支援や燃料電池自動車の購入及び燃料費の補助を実施することで、水素需要の拡大を図ります。バイオマス材についても、需要が高まる中、引き続き、須々万地区の緑山で早生樹による木質バイオマス材の生産に取り組むとともに、令和3年12月、木質バイオマス材の利活用に向け、連携協定を締結した出光興産、東ソー、トクヤマ、丸紅と、市有林を活用した実証事業を新たに開始します。

また、周南コンビナートの競争力の維持・強化と脱炭素化の両立を実現するため、令和4年1月に設立した「周南コンビナート脱炭素推進協議会」において、企業、化学工学会、国、県、学識経験者が一体となって周南コンビナートの脱炭素化に向けたグランドデザインを策定し、社会実装に向けた取り組みを進めます。

徳山下松港は、国のカーボンニュートラルポートの検討対象港に選定されており、「エネルギーミックス及び二酸化炭素を分離・回収・利用・貯留する技術の研究開発によるカーボンニュートラルの実現」、また、「西日本エリアのエネルギー供給拠点港としての進化」を目指すべき姿とされています。あわせて、国は、藻場・浅場等の海洋生態系を活用した脱炭素化を推進するため、徳山下松港内の大島干潟において、「ブルーカーボン・オフセット制度」の試行に取り組んでいます。

このように本市の脱炭素化に向けた取り組みは、徐々に本格化しており、今後も国、県、関連企業と連携した取り組みを積極的に推進してまいります。

雇用の増加や新たな需要の創出にも取り組みます。現在、市内の各事業所では、半導体放熱材料やウイルス検出試薬など、時代のニーズに即した分野への投資や脱炭素社会へ向けた新たな取り組みが積極的に行われています。こうした動きをさらに力強いものとするため、事業所等設置奨励補助制度や本社機能移転等促進補助制度などを活用し、地域経済の持続的な発展につなげます。また、周南コンビナートの国際競争力の強化に向け、国や県に対し、現在進められている航路・泊地・岸壁等の港湾整備事業の早期完了を積極的に要望してまいります。

持続可能な林業の振興を図るため、担い手の発掘・育成とともに、スマート林業やカーボン・クレジット活用の調査に取り組みます。

地域産品のブランド力強化プロジェクト

2つ目は、「地域産品のブランド力強化プロジェクト」についてです。

 新規就農者へ、就農支援のパッケージ化や就農後の様々なフォローアップを一貫して行うとともに、新規就業者を雇用する農業法人に対して、就業者の育成経費を支援することで、担い手の確保・定着を推進します。また、生産規模の拡大や作業の省力化・効率化を図るため、農業法人等に対してスマート機器を備えた施設整備の支援やスマート農業の導入に向けた普及啓発を行います。

道の駅「ソレーネ周南」や飲食店・量販店と連携した地域産品の魅力の発信等を行い、認知度の向上やブランド力の強化を図ります。

漁業生産活動の安全確保や効率化等を図るため、漁港施設の長寿命化計画に基づき、計画的に整備を進めます。また、種苗放流等により水産資源の安定確保を図るほか、新規漁業就業者の確保に積極的に取り組みます。

安定した行財政運営プロジェクト

3つ目は、「安定した行財政運営プロジェクト」についてです。

「第4次周南市行財政改革大綱」に基づき、市の所有する「ひと・もの・かね・情報」の適正配分を常に意識し、職員一人ひとりが自治体経営の視点を持って、行財政改革を推進してまいります。

本市は、急速に進展する先端技術、ビッグデータ等を積極的に活用するスマートシティを推進するため、令和3年3月、「周南市スマートシティ構想」を策定しました。

本構想に基づき、デジタル化を推進する人材の育成をはじめ、モデル地区における取り組みやオンライン申請、キャッシュレス決済、オンライン相談窓口、電子入札システムといった自治体DXなどを積極的に推進します。また、教育、防災、医療、環境、交通、暮らしなど、市民生活に関わる様々な分野でICT等の先端技術やデータを活用し、全ての市民の皆様がデジタル化の恩恵を享受できるまちづくりを進めてまいります。

令和3年12月に「公共施設マネジメント基金」を新たに設置しました。今後は、この基金を活用して施設の長寿命化や活用されていない建物の解体等に計画的に取り組みます。令和4年度においては、福川地区、和田地区、鹿野地区の3つの旧教職員住宅を解体します。

新南陽及び鹿野総合支所の建て替えを進めます。両総合支所とも、令和4年度中に庁舎建設基本実施設計を作成し、令和6年度中の完成を目指して整備を進めます。

公共施設再配置のモデル的な取り組みを福川南地区で進めています。現在の福川南地区コミュニティセンターを新南陽民俗資料展示室として、また、旧福川南児童館を新たな福川南地区コミュニティセンターとして転用するための整備に取り組みます。

その他の重要な施策

最後に、その他として重要な施策について申し上げます。

新型コロナウイルス感染症に関する誤解・偏見やインターネット上での誹謗中傷など、様々な人権問題が頻発しています。

どのような困難に際しても、「市民一人ひとりの人権が尊重されるまち」でなければなりません。こうした問題が起こらないように、引き続き、総合的かつ効果的な教育・啓発活動に取り組んでまいります。

令和2年度から、「まちづくり提言制度」をはじめとした広聴事業の充実を図っています。引き続き、市民の皆様の声をしっかりと聞き、寄り添い、分かり合える市政の実現を目指します。

おわりに

情報が瞬時に世界を駆け巡り、世界の出来事が私たちの地域にダイレクトな影響を及ぼす時代となりました。デジタルは新たな文明に私たちを導こうとしています。

この流れを司る力は世界中の若者たちです。若者は育った時代により価値観や感性が大きく異なり、若者という言葉で一括りはできないと言われています。

1960年代中盤から1980年までに生まれた人たちをX世代、1980年から1990年代中盤までに生まれ、新世紀に成人を迎えた人たちをミレニアル世代、またはY世代、それ以降から2010年代初頭までに生まれた人たちがZ世代とされています。

現在、世界の国々で持続可能な社会に向けて積極的に発言し、行動する若者の多くがZ世代であり、この世代は、2050年の世界を「我が事、自分の問題」として切迫感をもって捉え、現在の在り方を純粋に考えることのできる世代と言われています。

私は、市長就任以来、市民の声を聞くことに努めてまいりました。

令和4年度は、2050年の本市を担うZ世代の皆様の声を聞き、語り合う機会を積極的に設けつつ、幅広い世代としっかりとコミュニケーションを図りながら、持続可能なまちづくりに努めてまいりたいと考えています。

終わりに当たり、議員並びに市民の皆様、本市を応援してくださる全ての皆様と心を一つにして、未来につながる周南市をつくりあげていくことを、お誓いいたします。

ご理解とご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和4年2月22日
周南市長 藤井 律子

令和4年度施政方針 [PDFファイル/629KB]

施政方針用語解説 [PDFファイル/560KB]

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