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市長コラム(令和3年11月)~小さなお師匠さま~

印刷用ページを表示する更新日:2021年11月1日更新 <外部リンク>

寄り添いあうまち ~市長コラム

2021.11 小さなお師匠さま

初めて周南市に来られた方には御幸通、岐山通と続く緑豊かな街路樹が印象的のようです。

また、文化会館前からの桜のトンネル650mも好評で、立ち並ぶ樹々の光景は季節を問わず胸騒ぐものがあるようです。

この桜並木の傍に、山口県周南総合庁舎が完成したのは2004年10月でした。

初の県民開放施設としてさくらホールのPRを兼ねた柿(こけら)落としの検討がなされていた中、私は、「華やかな花展を企画していただけないでしょうか」と知人に持ちかけました。

すると、ある一人のお花の先生が「ぜひ私の支部で企画しましょう」と応じてくださいました。

こうして「いけばな展」が開催されることになり、当日はホールいっぱいに見事なお花が咲き誇りました。保育園児や小学生の出品も多数あり、来場された方から「上手ねー!」と声をかけられていました。

「どうして、この花をここに使ったの?」

女の子は人懐っこい表情で私に答えてくれました。

「お花がね『ここに生けて!』って言うの」

私は言葉を失いました。花のいのちを慈しみ、愛で、慮ることまでできる清純な心に突然出会った驚きでした。

あれから17年、あの子はきっと素敵なお嬢さんになられていることと思います。

私は、花と語り合えるように心掛ける毎日です。