先日の夜、不思議な夢を見ました。
場所はどことなく記憶のある農家の縁側、そこに人だかりができていました。若い夫婦、法被姿の職人、隠居に女将、商家の旦那、なぜか漁師やスマホをさわっている女子高生もいて、縁側に広げられた大きな紙を指差して何やらワイワイ語り合っていました。
上から覗くと、周南市の地図でした。道や通りが鮮やかに色分けされ、色ごとに名前を付ける相談をしているところだったのです。
冬の日だまりが黄金色の斜光になるころ、やっと人々は引き揚げていきました。
通り名といえば、東京や京都は歴史的な地名を大切にする代表的なまちです。それがまちの個性や魅力を醸し出す大きな力となっています。
本市は戦後の都市計画により、御幸、岐山、平和、昭和など一部の通りに名が付けられましたが、街路樹が彩る素敵な通りや、綺麗に整備された周南団地や永源山周辺の通りに名はありません。旧山陽道、長田海岸、粭島、和田、鹿野、八代、三丘に続く道など、他にも名付けに相応しい道や通りが沢山あります。
命名は、地域を足元から学び直す良い機会になり、私たちの地域愛を、品格と誇りを込めて後世に伝言することにもなります。
三人寄れば文殊の知恵、この夢は知恵の在り処と使い方を気付かせてくれました。