ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 市長の部屋 > 市長コラム > 令和4年度 > 市長コラム(令和4年8月)~ひと雨くれば~

市長コラム(令和4年8月)~ひと雨くれば~

印刷用ページを表示する更新日:2022年8月1日更新 <外部リンク>

寄り添いあうまち ~市長コラム

2022.8 ひと雨くれば

秋の節分に生を受けた私は、8月と聞くだけで気力が満ちてきます。翌日は立秋、早朝は山並みが群青色に染まり、空天色のもと、心地よい涼気が漂うようになります。

暦では、この日からの暑さは夏の名残りということになりますがまだまだ酷しく、「ひと雨欲しいですね」が、道行く人たちの挨拶になります。そんな日の午後は入道雲がわき起こり、どこかに「ひと雨」を連れてやって来るようになります。

 

絵日記の挿絵

この雲は険しい山々に見立てられ「雲の峰」とも呼ばれ、真っ青な空にそびえる雄大な姿は、子どもたちの絵日記でも好んで描かれます。なんとも愛らしい形状からは想像もできませんが、内部では驚異の規模で上昇気流が発生し続け、立ち昇る雲は次々に流され、崩され、積み重なり、大量の電気が蓄えられているのだそうです。

 

やがて限界に達すると、雷鳴を轟かせて空を引き裂き、溜め込んだエネルギーを一気に吐き出すといいます。「ひと雨」はこうして生まれ、草木を潤し、アスファルトを冷やし、塵や埃も洗い流して、私たちにひとときの涼を届けてくれます。

大夕立のあとの生温かい空気と束の間の静寂は、私の生まれ月への愛着を一層育むもととなりました。