近年の水道事業を取り巻く環境は、人口減少社会の到来や東日本大震災の経験など、拡張を前提に施策を推進してきた時代から大きく変化してきており、水道事業関係者が未だ経験したことがない時代が到来しているといえます。
水道を取り巻く現状を踏まえ、来るべき時代に求められる課題に挑戦するため、厚生労働省は平成25年3月に「新水道ビジョン」を策定・公表しました。新水道ビジョンでは、これまで国民の生活や経済活動を支えてきた水道の恩恵をこれからも享受できるよう、「安全」、「強靭」、「持続」の観点から、50年後、100年後の水道の理想像を明示するとともに、その理想像を具現化するため、当面の間に取り組むべき事項、方策を提示し、幅広い関係者が水道の理想像を共有し、役割分担に応じた取り組みに挑戦していくことを目指すとしています。
本市におきましても、平成23年6月に「周南市地域水道ビジョン」を策定し、水道事業に係る各施策の推進を図ってまいりましたが、人口減少等に伴う給水人口及び給水量の減少が見られ、施設更新需要への対応や耐震化対策の推進、また、簡易水道事業等の統合に伴う事業範囲の拡大等、その事業環境は大きく変化しております。
これらの状況を踏まえつつ、長期的視点から戦略的な水道事業の計画立案が必要となりましたことから、厚生労働省が新水道ビジョンにて取り組むべきとして示す事項を反映し、実効性の高い水道事業計画の策定を図り、もって安全で強靱な水道を持続することを目的とし、新たに「周南市水道事業ビジョン」を策定いたしました。
なお、「周南市水道事業ビジョン」につきましては、的確な現状分析と中長期的な将来予測、推進する実現方策と合わせて財政収支見通しを整理し、公営企業として水道事業を安定的に経営するための基本計画である「経営戦略」を包括する本市水道事業のマスタープランとして策定いたしました。
策定日:平成31年3月15日
計画期間:2019年度から2028年度
施策
施策に関する資料